![@ゴルナーグラート](//img02.eshizuoka.jp/usr/unno/201208197.JPG)
ツェルマットに到着した翌日、マッターホルン・ゴットハルト鉄道駅の斜め前にあるゴルナーグラート鉄道駅から登山電車に乗って、終点のゴルナーグラート駅へ。ゴルナーグラート駅の標高は、3089m。駅のすぐ上の展望台に上がり、4478mのマッターホルンをはじめ、双耳峰のモンテローザ、ブライトホルンなどの4000mを超えるアルプスの山々を360度ぐるりと一望する。森林限界を超えた地点の眺めは、岩山と氷河と雪と低草だけの世界である。なかなか壮大な眺め。ゴットハルトと聞いてから多和田葉子の小説『ゴットハルト鉄道』の幻想的なイメージが頭から離れなかったのだが、天気が快晴ということもあってか、幻想的というよりは峰々と氷河の織りなす造形の優雅さがひときわ印象的。登山電車で隣り合わせになった年配の男性2人組(スイス人)は、「今日はモンテ・ローザ小屋まで登り、小屋で1泊する予定なんだ」と言ってリッフェルゼー駅で降りていった。
この日はゴルナーグラート鉄道駅をスタート地点として、出発駅のツェルマット村に向けてゆっくりとハイキングを楽しむことにした。スイスでハイキングを楽しむ時の大きなメリットの一つが、アクセスの良さだと思う。ハイキングコースは鉄道駅やロープウェイ駅などを起点に結ばれていることが多く、スタート地点までのアクセスの良さはもちろんのこと、時間や体力にあわせて歩く区間を選ぶことができる。この日はツェルマット駅まで約11Kmを歩く予定だったが、景色を楽しんだり、ゆっくりお弁当を食べたりしたせいで、思いのほか時間がかかり、帰りは無理せずにリッフェアルプ駅から電車に乗ることにした。それほど長い距離を歩いたわけではないが、フルコースのような景色を目の前にして歩いたこともあり、なかなかの充実感。
ゴルナーグラート駅の上の展望台。真ん中のグレンツ氷河を挟んで左側がヨーロッパ・アルプス第2の高峰モンテ・ローザ(標高4634m)、右が標高4527mのリスカム。
![@ゴルナーグラート](//img02.eshizuoka.jp/usr/unno/201208193.JPG)
リッフェルゼーの湖面に映る逆さマッターホルンを見ながらひと休み。
![@ゴルナーグラート](//img02.eshizuoka.jp/usr/unno/201208191.JPG)
分岐ごとのコース案内。コースの進行方向に合わせて角度がついている。
![@ゴルナーグラート](//img02.eshizuoka.jp/usr/unno/201208194.JPG)
ずっと下のゴルナー氷河を歩くグループがアリの列のように小さく見える。
![@ゴルナーグラート](//img02.eshizuoka.jp/usr/unno/201908198.JPG)
スイスでは自転車を乗せている登山電車やロープウェイもよく見かけた。
山でハイカーの次に多く見かけるのがサイクリスト。
![@ゴルナーグラート](//img02.eshizuoka.jp/usr/unno/201208196.JPG)
歩き始めて約3時間、谷間にツェルマット村が見えてきた。