大道芸ワールドカップのプロデューサーとして活躍している甲賀雅章さん(甲賀さんについてはインタビューノート参照)のお誘いで、先日ワールドカフェなるイベントを初体験した。主に市内に住む、一部東京からも参加したアーティストやデザイナー、SPACの俳優、脚本家など、総勢30数名が「スノドカフェ七間町」に集まって、「2020年に向けて静岡は何をすべきか」(…がテーマだったかな?)について話をした。何かひとつの答えを導くというより、日常は地域の中で点と点で仕事をしている面々が集まって、オープンな場で互いのアイデアを交換し、触発し、創発すること自体が目的のような、そんな刺激的な集まりだった。

 その日、会場となった「スノドカフェ七間町」オーナーの柚木康裕さんも参加していて、久しぶりにお話しした。「スノドカフェ」を七間町という場所に出店してどんな変化があったか…とか、そもそも柚木さんは今、何を考えているのか…とか。

 というのも、柚木康裕さんは、カフェやリサイクルブティックの経営者でありながら、毎月のようにいろいろなイベントを開催したり、芸術批評誌『DARADAMONDE』(だらだもんで)を発行したり、「ふじのくに せかい演劇祭」や「シズオカ・カンヌ映画祭」のコーディネーター役として登場したり、いろいろな顔をもっているからだ。ぼくの目に映る最近の柚木さんの仕事ぶりは、店舗経営者というよりも、何かの活動家のようにみえている。

 その日は時間もなく、柚木康裕さんに十分にお話を聞くことができなかった。そこで、1月の「インタビューノート」への登場をお願いして、昨日、じっくりと話をお聞きした。35歳の時にお母さんの経営していたブティックを引き継いでから「スノドカフェ七間町」をオープンした今に至るまで、柚木康裕さんが何を考えていたのか。次に何をやろうとしているのか。1月号の「インタビューノート」で柚木さんの頭の中をみなさまに公開します。


 ・スノドカフェ
  http://www.sndcafe.net/
 ・芸術批評誌『DARA DA MONDE』(だらだもんで)
  http://ddm.sndcafe.net/
 ・インタビューノート
  http://interview.eshizuoka.jp/










 「womo」1月号が発行となりました。12月は通常より1週間早めの発行。クリスマスから年始にかけて楽しめる情報も紹介しています。1月号の巻頭特集は「ゼロから始める女子RUNデビュー」。“初心者だけどランニングを始めたい、かわいいウェアを着て走りたい…”など、womo編集部に寄せられたクチコミから気になる話題をピックアップしています。「womo総研」では「ゆく年の懺悔・くる年の誓い」をテーマに静岡女子の2014年を振り返っています。

 ▼「ゼロから始める女子RUN」デビュー
 http://f.msgs.jp/r/c.do?jlP_1HQ_DX_xvu
 ▼「womo総研」
 http://womo.jp/question
 ▼「womo」1月号
 http://moshi2staff.eshizuoka.jp/e1414047.html







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 先日、軍事アナリスト・小川和久氏のスパイとジャーナリストの情報収集についての話を聞く機会があり、10年以上も前に発行された『KGBの世界都市ガイド』を久しぶりに読み返してしまった。
 この表紙を見ると、まるで映画『裏切りのサーカス』に登場する“サーカス”のメンバーにもみえる。コントロールを真ん中にして、ティンカー、テイラー、ソルジャー、プアマンが並ぶ。『裏切りのサーカス』と違うのは、彼らはSIS(イギリス秘密情報部)のエリート諜報部員で、『KGBの世界都市ガイド』に登場する諜報部員は、“サーカス”のなかに“モグラ”を忍び込ませた“カーラ”の同僚、ソ連のKGB(国家保安委員会)のエリートたちということ。
 本書は、その元エリート諜報部員たちによる、ロンドン、パリ、東京、ニューヨーク、バンコク…など、海外主要都市ガイドなのだ。それぞれの都市を舞台に、協力者をリクルートする方法、スパイの日常に欠かせない観光スポット、情報提供者との接触に便利なレストラン、尾行をまくのに最適な散策コースなど、裏側から見た世界都市紹介となっている。冷戦時代、「泣く子も黙る」と恐れられていたソ連のKGBたちによるユーモアあふれる語り口の落差に驚くが、諜報活動では時としてユーモアが大きな武器になるということなのだろう。
 「国家でさえもウソを話す。時には、話している本人もウソであることに気づいていない」「情報収集とはジグソーパズルのピースをはめ込んでいく作業」「情報はそれを取りにいった人間のレベルでしか収集できない」などなど、小川和久氏の経験に裏打ちされた話は、スパイやジャーナリストだけでなく、すべての市井のメディアにも通じることなのだ。



 





 静岡のママ作家さんのハンドメイド作品が買えるスマホサイト「mamane(ママネ)マルシェ」。mamane(ママネ)マルシェのオープンを記念して、12月12(金)、13(土)の二日間、マークイズ静岡でリアルmamane(ママネ)マルシェを開催しました。当日は、企画したスタッフの予想を超える多くの地元ママ&お子さまたちで賑わいました。会場までお越しいただいたみなさま、ありがとうございました。第1回リアルmamane(ママネ)マルシェは、楽しんでいただけましたでしょうか。

 会場には、天然素材100%のハンドメイドの靴下店や、リバティプリントを使った雑貨・ダッフィー&シェリーメイ洋服のお店、カラフルKidsネクタイを扱ったお店など、静岡のママ作家さんたちがひとつひとつ手づくりしたかわいい作品が勢揃い。そのほかにも、クリスマス撮影会や各種体験会、ママサークル「よしよし」のみなさんの楽しいステージなど、たくさんの笑顔をみることができました。

 mamane(ママネ)マルシェは、静岡のママさんたちによるママさんのためのコンテンツマーケット&ギャラリーとして、ハンドメイド作品を出品・販売できる市場(マルシェ)です。とはいってもスタートしたばかり。まだまだ赤ちゃんのようなサイトですが、静岡のママさんたちの声に耳を傾けながら、すこしずつ成長していきたいと考えています。これからのmamane(ママネ)マルシェを、どうぞよろしくお願いいたします。

リアルmamane(ママネ)マルシェに出店したママ作家さんの作品は、スマホからも購入できます。
 → https://womo.jp/mama/marche/guid.html
・「mamane」(ママネ)はこちら
 → http://womo.jp/mama/







 12月1日から始まった三大国際映画祭週間(@静岡シネ・ギャラリー)で上映されている、アンリ・ジョルジュ・クルーゾーの長編監督デビュー作『犯人は21番地に住む』と、台湾の侯孝賢監督の『恋恋風塵』を見てきた。どちらも家の近くの「TSUTAYA」には置いていない作品なので、この機会に見ることができたこと、それも大きなスクリーンで、リマスター版で、というのはありがたい。
 最近は「映画はレンタルで観る」ことが主流になっている。その場合、ビデオレンタル店にある映画を見る、のであれば問題ないが、見たい映画をレンタルビデオ店で探す、となると「取り扱い無し」ということも多い。レンタルビデオ店は回転率が重要なので、店頭在庫は必然的にレンタルランキング上位の作品で占められる。会員データの利活用、効率的な店舗運営の先進事例としてしばしば紹介される「TSUTAYA」においては、なおさらである。それはしかたがないことだ。結果として、効率化が進むほどにランキング圏外の作品に出会う確率は限りなく少なくなる。「いつでも好きな時に観たいものを見ることができる」、そんな世の中になったような錯覚があるが、それは自分の根拠のない感覚であって、実際は映画に限らずそうでもないことがたくさんあるのだろう。
 「ジャック・タチ映画祭」や「三大国際映画祭週間」のようなホールの自主企画は、ふだん出会えない作品に出会えるきっかけとして貴重である。三大国際映画祭週間の後半も楽しみである。ちなみに三大国際映画祭とは、「ベルリン国際映画祭」「ヴェネチア国際映画祭」「カンヌ国際映画祭」のこと。

 ・静岡シネ・ギャラリー「三大映画祭週間」
  http://www.cine-gallery.jp/cinema/2014/3daieigasai2014/3daieigasai2014.html



 クリスマスで思い出すのが、今から20年以上も前にサンタクロース村で飲んだ黒ビールの味。サンタクロース村は、フィンランドのラップランド地方、北極圏にほど近いロヴァニエミという町にある。ヘルシンキから寝台列車に乗って12時間ほどの距離。1991年のとある日、一晩電車に揺られて、翌朝早くにロヴァニエミ駅へ。駅からバスに乗り換え、たどりついたのは朝10時ごろだったと記憶している。ヘルシンキから12時間プラスαもかけて出かけたにもかかわらず、その日サンタクロースはどこかの国の子供たちのところに出かけていたのか、まだ出勤前だったのかわからないが、あの赤い司祭服?の姿はどこにも見えず。出迎えてくれたのは、柵の中でのんびり草を食む3~4頭のトナカイだけだった。みかけはふつうのトナカイだけど、彼らはサンタクロースのお供たちである。気のせいか思慮深そうに、そして、彼らは何食わぬ顔で人の言葉も理解しているのではないかと、などと勝手に妄想が働く。
 いまはどうなっているのかわからないが、当時はトナカイの柵の隣に、本当にちっちゃなサンタクロース郵便局があった。そこで、当時小学生だった姪宛にサンタクロースさんから手紙を送ってほしい、と書き置きを残した。そして、帰りのバスまでの空いた時間に、郵便局のとなりの土産物店で飲んだのが、先の黒ビールだった。「地元で作っている」と売り子さんに薦められたビールは、常温に近い温度で、ドロッとした口当たり。強い苦みと酸味がありながら、それらを甘さが包む濃厚な味だった。それまで飲んだことのあるどのビールとも違う不思議な感覚だった。ゆっくりと味わっているうちに、その複雑な味覚がはっきりと感じられるようになり、冷えた体はしだいに温まっていった。あの濃厚な味の魅力はいまだに忘れられないでいる。クリスマス時期の飲み会などで、いまでもあの時の黒ビールの味を時々思い出すことがある。
 ずいぶん前置きが長くなってしまったが、最近、あの時のサンタ村のビールのことを久しぶりに思い出した。先日、静岡市でクラフトビール作りを始めた「AOI Brewing」(アオイ・ブリューイング)の社長・満藤直樹さんにビールのお話を聞きながら、あれは「スタウト」というエールビールのロヴァミニエ・バージョンだったのだろうと思いいたったのだ。北極圏仕様の、アルコール度数高めのサンタ村特製「スタウト」ビール。
 実は、その満藤さんも、この冬のクリスマスに向けてクリスマスビールを仕込んでいるのだそうだ。クリスマスが特別なイベントではなくなって久しいが、今年は満藤さんのクリスマス・ビールを味わえる楽しみができた。(…それから、あの冬、「サンタさんから手紙が届いたよ」と姪から電話をもらった。姿は見せなかったけど、置き手紙の約束を守ってくれたサンタのことを、ちょっといいヤツだなと思ったことを覚えている)

 「AOI Brewing」満藤直樹さんのインタビューノート【日刊いーしず】
 ・第1回 http://interview.eshizuoka.jp/e1399949.html
 ・第2回 http://interview.eshizuoka.jp/e1403431.html


    AOI Brewingの満堂直樹社長(左手)と醸造責任者・高浩一さん(右手)




海野 尚史 HISASHI UNNO

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