“だもんで佐藤”の静岡レストラン探訪コラム
食のことならシェフに聞け!」を更新しました。
第2回は、静岡市葵区伝馬町のベトナム料理店アンナムさん。

http://www2.eshizuoka.jp/contents/chef/002_1.html

べトナムのホーチミンから静岡市内の学校に留学。
その後、念願のベトナム料理店を開いたマイさんとヴィンさんの
ふたりのベトナム人女性のお店です。
ふたりの願いは「べトナム文化を静岡に」。

コラムを読んだ後は、ぜひお店にも出かけてみてください。
ランチ、そして「フォー」はおすすめです。

 ベトナム料理店アンナム
http://gourmet.moshi2.net/Shop/?id=267&sid=t




2月に観た映画。『千年の祈り』と『ファッションが教えてくれること』の2本。
いずれもシネ・ギャラリーにて。

千年の祈り』は、中国から米国に渡ってデビューした中国人女性作家イーユン・リーのデビュー短編集の中の一編を、佳作『スモーク』のウェイン・ワン監督が映画化したもの。

著者のイーユン・リーは母国中国を離れて渡米した後に、中国語ではなく英語を使って作品を書いている。彼女もまたエクソフォニーな作家の一人なのだ。

もう1本の『ファッションが教えてくれること』は、『プラダを着た悪魔』のモデルといわれる米国ヴォーグの編集長アン・ウィンターと米国ヴォーグに密着したドキュメンタリー映画。原題は『september issue』というように、2007年9月号米国ウォーグ誌の編集プロセスを追いかけている。

ファッション紙の華麗で創造性豊かなグラビアがどのように撮影されているのか、その撮影現場の様子を垣間見ることができるのもこの映画の楽しみの一つ。

ファッション業界におけるアン・ウィンターの、そして米国ヴォーグの影響力の大きさがよくわかる。その一方で、一人の編集長がすべてを判断し、決定づける雑誌編集のスタイルもこれから変化していくのだろう、そんな予感を感じる。

・『ファッションが教えてくれること』公式サイト
http://www.fashion-movie.jp/

・『千年の祈り』公式サイト
http://sennen-inori.eiga.com/
http://sennen-inori.eiga.com/story.html




womo」表紙の素敵なイラストを毎号描いていただいている
イラストレーター米澤よう子さんから、
パリ流おしゃれアレンジ!〜自分らしく着こなす41の魔法
(発行:メディアファクトリー)が届きました。

パリ流おしゃれアレンジ!〜自分らしく着こなす41の魔法』は、
今月発行された米澤さんの新刊。

日本とパリを3ヶ月ごとに行き来していた米澤さんが発見した
パリの女性たち(早い話がパリジェンヌですね)の粋な着こなし術を、
womo」でお馴染みのキュートなイラスト(図解)で
読者に伝授するイラストブック。

実はいまから4年ほど前、
womo」表紙のイラストを担当していただけるように
womoスタッフが米澤さんに依頼にいった際も、
パリに転居する直前だったと聞いています。

米澤さんによると、パリ流おしゃれのポイントは
“すっきりシック&スマート&シンプル”なのだそうです。
女性のみなさんには、これでイメージできるのでしょうね。

パリ流おしゃれアレンジ!〜自分らしく着こなす41の魔法』では、
パリジェンヌのように“すっきりシック&スマート&シンプル”な装いを
お金ではなく、時間を使ってお洒落に実践するテクニックが紹介されています。

米澤さんの本を参考に、春にむけてお洒落を楽しんでみてはいかがですか。




しずおかオンラインのホームページに、
スタッフブログのページを新設しました。

・しずおかオンラインのスタッフブログ
 http://www.esz.co.jp/company/staffblog.html

「womo」編集長ってどんな人
womoビューティースタッフの日々の活動、
住まい情報スタッフからのお得な話、
もしもしネットチームの繁盛話、
womo浜松スタッフの活躍ぶり(笑)…
など、ブログを通じて発信しています。

静岡・浜松の新鮮でお得な情報を探して、
地域のみなさまにお伝えする仕事に取り組んでいる
しずおかオンラインスタッフの日々の奮闘ぶり(笑)を
お楽しみください。





静岡・浜松のヘアサロン、エステサロン、ネイル、リラクゼーションなどのお店が
24時間予約できる検索サイト「womoビューティー」オープンしました。

静岡市内のヘアサロン14店、エステ&リラクゼーション22店
浜松市内のヘアサロン2店、エステ&リラクゼーション9店の計47店でのスタートです。

特集「第一印象美人になろう!」では
新しい出会いが多いこの春におすすめのビューティープランを紹介しています。

ぜひチェックしていただきたい記事は、
womo本誌でも人気の企画「womoおためし隊がゆく!」。
地元静岡女子、浜松女子の口コミ&体験レポートから、
ヘアサロン・エステサロンが探せます!

24時間メール予約ができます(※例外店もあり)

人気のヘアカタログもどんどん更新していきますので、
womoビューティー」をぜひご活用ください。



今日は、2011年度新卒採用に向けて
〈しずおかオンライン〉会社説明会を開催しました。

お忙しい中出席してくれた学生のみなさん、ありがとうございました。
今日の説明会の内容は、いかがでしたか?

みなさんの少し先輩にあたる社員の生の声を通じて、
〈しずおかオンライン〉について知っていただく機会になりましたか?

会場でもお話ししましたが、世の中は大きな変化の時期を迎えています。
若いみなさんには、そんな変化を自らの追い風としてチャンスをつかんでいただきたい。
厳しい環境であることは間違いありませんが、この時期だからこそ、
あえて社会人としての第一歩を踏み出してほしいと思います。

そして弊社も、2011年に新しい仲間を迎え入れたいと考えています。
今日の説明会で〈しずおかオンライン〉という会社に興味をもっていただいた方、
地域情報の流通事業というフィールドで力を発揮してみたいと思われた方は、
ぜひエントリーをお待ちしています。

エントリーの応募締切は、2月28日(日)です。

・2011年新卒者採用情報/エントリーはこちら
 http://www.esz.co.jp/recruit/index.html





先日、カメラマンのOさんと会話していた中ででてきた、
写真家であり文筆家でもある藤原新也が昨年出版した
『コスモスの影にはいつも誰かが隠れている』。
『メメントモリ』や『東京漂流』以来藤原新也の本は何册か読んできましたが、
氏の本としては珍しく一気に読んでしまいました。

本書は、首都圏の地下鉄で配布されているフリーマガジン『メトロ・ミニッツ』に
6年間にわたって連載されていたエッセイから選ばれた13編プラス1編。

取り上げているのは、近所の小さなスーパーマーケットのレジ係の女の子、
園芸店に勤めている三十代後半のOL、
郊外の国道脇にオープンしたカフェのオーナー夫婦など、
どこにでもいる普通の人々の、ありふれた暮らしの中にある
出合いや別れの瞬間、生死の物語。

一般的には、哀しさや孤独、つらい、とされる話が中心ですが、
読後感は不思議と清々しく、心にしみる味わい深い印象の一冊です。

メトロ・ミニッツ』は、都会のOLが主な読者層。
通勤途中に地下鉄で手にした本誌でエッセイを読み、
読み終えても捨てられないまま自分の部屋に持ち帰り、
再読した読者もいたのでは。

「…人間の一生はたくさんの哀しみや苦しみに彩られながらも、
その哀しみや苦しみの彩りによってさえ人間は救われ癒されるのだ。
…哀しみもまた豊かさなのである」
(本書「あとがき」から一部抜粋)


都会のOLが主な読者層の本誌に、藤原新也を起用した編集者の
意図が、予想以上の作品となって結実したのではないでしょうか。




株式会社メディアサボールさんから「ロングインタビューズ」
CDプレゼント企画に当選ということでCD(3枚)が届きました。

インタビューの内容は…
・「増殖するシンプル族のライフスタイルと消費性向」
  三浦 展(ゲスト) × 河尻享一(インタビュアー)
・「戦略の失敗から学ぶ日本製造業の立て直し」
  森谷正規(ゲスト) × 永江朗(インタビュアー)
・「ビジネスで成果を上げる濃いしゃべり」
  梶原しげる(ゲスト) × 永江朗(インタビュアー)

メディアサボールは、2007年に創刊されたオンラインメディア。
ジャーナリストや雑誌編集者、ライター、大学の先生などのテキスト記事を
中心に配信しています。

今回送付いただいたのは有料電子コンテンツの第一弾として2009年10月に
スタートしたビジネスポッドキャスト「ロングインタビューズ」の3回分。

三浦展さんは『下流社会』や『無印ニッポン』の著者。
パルコ出版のマーケティング雑誌『アクロス』の元編集長であり
消費動向に詳しい三浦展さんのシンプル族の話や、
調査データをもとにした消費性向の話は説得力があります。

インタビューをそのままコンテンツとして配信することは目新しくはありませんが、
ひとつの完結したメディアとして有料で読者に配信しはじめたことで、
今後読者の支持がえられるか、メディアとして定着できるかどうか…、
に注目です。

インタビュー実施後に、テープを起こし、規定の文字数にまとめあげ、
校正し、デザイナーがデザインし、入稿し、さらに色校正を経て、印刷…、
多くの手順を踏まなければ形にならない雑誌づくりが、
なんと複雑なメディアに見えることか…





1982年からドイツに暮らしている作家多和田葉子氏の本
溶ける街 透ける路」(日本経済新聞出版社)と
エクソフォニー-母語の外へ出る旅-」(岩波書店)を並行して読み終える。

溶ける街 透ける路」は、
多和田葉子氏が日経新聞で連載していた文章をまとめたもの。
2005年の春から2006年にかけて多和田葉子氏が
でかけた街と旅のエッセイである。

ノンフィクションの姿をしているが、どこか空想の話に
思えてしまう不思議な感覚が魅力のエッセイなのだ。
どこにも錨をおろしていない宙ぶらりんな視線、
身体は空っぽで意識だけで旅しているような感覚が
多和田葉子氏の文章の魅力。

エクソフォニー-母語の外へ出る旅-」の
タイトルでもある「エクソフォニー」とは、
自分を包んでいる母語の外側にでている状態をさすドイツ語。
先の不思議な感覚がエクソフォンな状態からくるものだとすれば、
米国から日本にやって来て日本語で作品を発表している
リービ秀雄やアーサー・ビナードを読んで確かめてみるのもおもしろい。
片岡義男にも「日本語の外へ」という作品がありますね。

・声が響いているということ自体の不思議さ
http://pct_web.tripod.com/topics_25.html




eしずおかブログでも情報発信している「するが夢倶楽部」さんから
「しずおかラスク」をベースにフランス産のチョコレートを使用した新商品
「あべ川きなこチョコレート」と「紅ほっぺいちごホワイトチョコレート」
の2種類が、バレンタイン期間限定で発売になりました。

 ・eしずおかブログ「するが夢倶楽部」のブログ
  http://surugayume.eshizuoka.jp/e521766.html

静岡名産の“あべ川きなこ”や“紅ほっぺ”と、
フランス・バローナ社のカカオ70%のブラックチョコレートや
ホワイトチョコレートとの味の取り合わせが絶妙です。
いまみなさんが想像した以上に、“お・い・し・い”です!

「するが夢倶楽部」さんは、地元の素材を使って
「静岡発のおいしい物を創り出そう!」と集まった
静岡市内の酒屋さんやおコメ店さんのグループ。
第2弾の新商品も楽しみです。

期間限定のチョコレートを使った「しずおかラスク」は、
「するが夢倶楽部」の会員店で販売しています。
みなさんも、ぜひ一度食べてみてください。

 ※販売期間は、2月第2週までですので、
  事前にお問い合せしてみてください。



静岡商工会議所が毎年行なっている「静岡地域中心商店街お買物・通行量調査」によると、
2009年度の通行量は360,358人(調査地点58地点計)で前年比86%。

来街者の目的地では、呉服著商店街、七間町商店街、紺屋町商店街の順、
大型店では静岡パルコ、パルシェ、静岡伊勢丹の順。

商店街 ・呉服町商店街  30.0%
    ・七間町商店街  13.7%
    ・紺屋町商店街   7.6%
    ・御幸町商店街   2.8%
大型店 ・静岡パルコ   41.7%
    ・パルシェ    29.8%
    ・静岡伊勢丹   22.8%
    ・SHIZUOKA109  22.2%
    ・松坂屋     21.9%
    ・丸井      14.6%
    ・アスティ     8.5% (同調査より「チェンバー」2月号)

みなさんの予想と同調査結果は、一致していますか。
上記報告以外にも、「滞在時間」「買物目的」「買物・飲食の予算」
なども報告されています。

調査方法や日時、調査対象者等によって、結果に違いはでてきますが、
これもひとつの事実として参考にしてみる価値はありそうです。

3月の静岡駅前紺屋町地区市街地再開発ビル(葵タワー)の
オープンによって、また人の流れは変わるのでしょう。

同調査の詳しい結果報告は、2月22日(月)に
静岡商工会議所で開催されるようです。



ツイッターのタイムラインにこんなつぶやきが…

"21時過ぎには、全席がツイッターユーザーで占められた。
店内には、アイフォーンを片手にすしを食べてツイートする人、
ユーストリームでライブ中継を行うダダ漏れ女子の姿も。
カウンター席にはパソコン、ネット用語が飛び交うなど
異様な雰囲気だった"

http://shinagawa.keizai.biz/headline/880/

記事の出所は、2月5日の「品川経済新聞」のヘッドラインニュース。

この日、大井町のすし店に訪れたツイッターユーザー数は35人。
平日の約4倍の利用客が入り、利益はトントンから若干のプラス程度だったという。
それを「割に合わなかった」と考えるかどうか…

店主の話によれば
「今回の企画を行うと決めた時には、全員無料になってもいいと思っていた。
マスコミの取材も何件かあり、宣伝効果を考えるとこの結果には満足している。
次回の開催も考えているが、課題は常連客とのすみ分け。
定休日に行うなど、ツイッターユーザー対象の日を決めた方がいいかもしれない」
(「品川経済新聞」記事より抜粋)とのこと。

この時期に実施したからこその宣伝効果。
先行している店主さんはすでに次の一手を考えているでしょう。
静岡であれば、しばらくはこの手も使えるかもしれませんね。

・「ダダ漏れ女子」というコトバが気になった方は…コチラ




2月1日に東京・阿佐ヶ谷ロフトAで開催された出版イベント「2010年代の出版を考える」に行って来ました。出演したのは、フリー編集者の仲俣暁生氏、ブロガー「情報考学」の橋本大也氏、語研(出版営業)の高島利行氏、ポット出版代表/版元ドットコムの沢辺均氏。

数日前には、アップルから噂のタブレット「iPad」が発表されたばかり。これからの出版のあり方や、出版業界に関わるプレーヤーの変化、電子書籍や電子読書の未来を考えるには、とてもよいタイミング。

会場では「Twitter社会論」(洋泉社)を出版してTwitter伝道者になりつつある津田大介氏が公式にtsudaったり、Ustreamとニコニコ動画の生中継が行なわれるなど、運営方法としても2010年代を意識させられるイベントでありました。

デジタル時代の出版業界に関わるプレーヤーの組み合わせと役割は、見直しが始まったばかり。当日会場から「自分たちの仕事(紙媒体の編集や既存の出版流通など)は今後どうなるのか」という質問に、仲俣氏(だったかな)が「これまでも出版界は、写植屋や製版屋を潰してきた」と答える場面もありました。プレーヤーそのものの入退場もありうるでしょう。

2010年は、「中心的なプレーヤーは読者と著者。その他はすべて“エージェント”であることを忘れるべきではない」ということを再確認する一年になりそうです。


「2010年代の出版を考える」関連リンク

・Ustream(当日の様子が視聴できます)
http://www.ustream.tv/recorded/4371842
・「「2010年代の出版を考える」イベントレポート | ポット出版」
http://www.pot.co.jp/news/20100202_145251493916565.html
・「津田氏がtudaる!!「2010年代の出版を考える」まとめ」
http://togetter.com/li/4588
http://togetter.com/li/4599



清水区桜ヶ丘にあるカフェとギャラリーを併設した
アート・カフェ空間」で開催中の、
掛井五郎氏の小品展に出かけて来ました。
掛井五郎氏は、静岡市出身の彫刻家。高齢になられた現在も、
数多くの作品を発表し続けています。

名前は知らなくても、静岡県立美術館のプロムナードに展示されている「」や、
静岡市民文化会館玄関前の「南アルプス」などは、
きっと目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。

今回の作品展は、彫刻や版画などの小品が中心。
掛井五郎氏の作品に共通して感じるのは、
自由やユーモア、そして純粋さや少年性。

「夜の絵」という絵本に登場する画家は、
掛井氏自身のことではないかと想像しました。

掛井五郎小品展は、2月27日まで開催しています。

会場:アート・カフェ空間
   http://homepage3.nifty.com/kuukan/
住所:静岡市清水区桜ヶ丘町5−19
電話:054−353−0930
定休日:日・月・火




青山ブックセンターで開催された、写真集『極東ホテル』(発行=赤々舎)を出版した写真家の鷲尾和彦氏、文筆家大竹昭子氏、そして雑誌『風の旅人』編集長佐伯剛氏によるトークイベントにでかけてきました。

『極東ホテル』は、東京都台東区の「山谷」に建つ、1泊2500円〜の外国人旅行者専用の簡易宿。この宿で約5年をかけて、世界中からやってくるバックパッカーたちのポートレートを撮影した写真集。

西洋からしてみればFar Eastの国、JAPAN。各人各様の期待を抱いてJAPANに旅行に来た外国人を撮影した写真集でありながら、『極東ホテル』に登場する外国人には、旅の記念写真に共通する笑顔はなく、「孤独」「不安」「疲労」感が漂う。そして、被写体(外国人たち)の表情からは、目の前にあるはずのカメラの存在が伝わってきません。

そのことが、被写体と見るものの距離感を不安定なものにして、居心地の悪さを感じさせる、これまでに見たことのない旅の写真。その居心地の悪さが、今回のイベントのテーマ「新しい旅の写真とは」につながっています。

鷲尾氏は、簡易宿で5年をかけて撮影した数百枚の写真の中から、「息苦しく」「きつい」写真を意図してセレクトしたという。

見るものに感じさせる「居心地の悪さ」や、佐伯氏のいう、どこにも錨を下ろせない(自分の居場所はここではないどこか)「誠実な宙ぶらりん」状態に見える『極東ホテル』の中の外国人たちの表情は、写真家鷲尾和彦氏自身の、いまの気分や状態を表現している、ともいえます。

そんな「誠実な宙ぶらりん」状態は、外国人旅行者や鷲尾氏に限ったことではなく、実は現在の社会にうまくコミットできない(今の世の中に自分の居場所を見つけられない)わたしたち自身がおかれている状態ではないか、という結論に。

写真集の構成には、始まりも終わりもなく、表紙からそのまま本編につながっています。

それは、鷲尾氏の「Far East を掘り下げていったら、世界の中心につながっている」「世界はループしている」という感覚に基づいての編集だったようです。

なぜ(出版できるあてもないまま)5年もかけて撮影し続けられたか、
という問いに対する鷲尾氏の言葉

 「目の前にあるものを乗り越えないと、そこから先にはいけない」

新しい旅の写真を提示した『極東ホテル』同様に、写真家鷲尾和彦氏も誠実でかっこいい男でした。
以前からお会いしてみたかった編集者であり出版人の佐伯剛氏の「この時代において、写真表現者は何ができるか?」という話も興味深く、充実した対談でした。

風の旅人
編集長=佐伯剛
発 行=ユーラシア旅行社





1月に見た映画。
ジャック・メスリーヌ』(Part.1 ノワール編/Part.2 ルージュ編)、
アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』、『ミツバチのささやき』の4本。
いずれもシネ・ギャラリーにて。

年末に「2010年は、日本映画を観ます」と宣言したはずが、
12分の1年が終わり、振り返ってみればすべて洋画でした…これはいけない

銀行強盗(32回)、誘拐、脱獄(4回)を繰り返したフランスの実在した犯罪者も、
50歳を過ぎてヘヴィメタ・バンドでスターを夢見る男たち(これも実在)も
それぞれ強烈な個性とアナーキーな魅力が上手く描かれていましたが、
つぶらな瞳でフランケンシュタインを見つめ、傷ついた兵士にリンゴをさしだす
6歳の少女アナ・トレントの魅力にはかないません。



海野 尚史 HISASHI UNNO

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