昼下がりのティラーノ駅。手持ち無沙汰にミラノ行きの列車を待つ人たち。

ぼくは、英語を話せない。だから海外旅行ではいつも会話に苦労する。ところが、ほんの時々ではあるが、駅の雑踏の中や混み合ったレストランの中で、ある会話が耳に飛び込んできて、その意味がとてもよく理解できる場面に遭遇することがある。そのほとんどは、簡単な内容が多いのだが。今日もスイスとイタリアの国境に位置するティラーノという小さな田舎駅でそんな体験をした。「ミラノまで行きたいのだけど、ここでチケットは買えるのか…云々」。そんな会話がスラスラと耳に飛び込んできた。海外で、知らない人の言葉の意味が理解できることはうれしく、気持ちいい。そんなことをあらためて実感するのであるが、会話をしている相手を振り返ってみると、そこにはいつも日本人がいるのである。

右の白い建物がスイス・ベルニナ鉄道の駅舎で、左側黄色の建物がイタリア鉄道の駅舎。


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今日は終日クルージング。船主側のデッキに設置された巨大モニターでは北京オリンピックの様子を映し出しているが、見ている人はごくわずか。で、イタリア人たちはというと……▼


ベニス出航後、ネット接続について聞いたところ、船内のネットカフェか、Wi-Fi Cardを購入するかのどちらか。最後の1本というケーブルを借りて、キャビンでようやく接続に成功。1時間24ユーロ。


9時45分、イタリア半島の“かかと”に位置するプーリア州の州都バーリに入港。そのままバスでトゥルッリの町、アルベロベッロへ向かう。上の写真は、円錐形の屋根が連なるトゥルッリの村……▼



15日の午後4時頃、ベニスのマルコ・ポーロ空港着。空港から海上バスに乗り変え、途中でベネチアングラスで有名なムラーの島やベネチア映画祭が開催されるリド島などに寄りながら、約1時間でサン・マルコ広場へ……▼



今回初めて利用したアラブ首長国連邦のエミレーツ航空は、途中ドバイ乗り換え。ドバイに着いたのは深夜3時45分頃。この時間でも空港内は多くの人でごった返している。乗り換えのため5時間待ち。



イタリアといえば、料理とワイン。

「イタリアの肝っ玉かあさん」といった雰囲気のカテリーナさんは、運の良いことにトスカーナ料理の先生でもあり、夕食も大きな楽しみでありました。

トスカーナ料理でも、ピサ(あの有名な斜塔のある)など地中海に面している地方では海の料理が、そしてキャンティなどの内陸部は肉やきのこ、スープ、豆などを使った山の料理が中心になります。

ういきょうのシードが入ったやわらかいサラミのフィノッキオや、ジャガイモと牛乳で煮たバッカラをあわせてピューレのようにクリーム状にしたものを、パンの上にのせて食べるクロスティーニなど、アンティパスト(前菜)ひとつとっても、毎回新鮮。

クロスティーニ・ディ・フェーガト(多分、鶏レバーのクロスティーニ)は、最初はちょとクセがあって気になりましたが、味そのものがわかってくると、いままでの食生活にはなかったおいしさに気づきます。

写真右は、ワイン・テイスティングをの様子。「ポッジオ・アシュート」自家製ワインについて説明してくれるカテリーナさん。



夏休みを過ごしたアグリツーリズモは、フィレンツェから南へクルマで約1時間半。イタリアのほぼ真ん中、トスカーナ地方のキャンティ(ワインの産地として有名ですね)地区にある、ぶどう畑が広がる丘の上の一軒家でありました。

わたしたちはアグリツーリズモ初体験でしたので、目的地が近づくにつれ、期待しつつも、「イタリア語はおろか、英語もろくに話せない東洋人をはたして心良く迎えてくれるのか」と不安もつのる。

なんといっても、あいてはプロのホテルマン(ホテルマンであれば心の中でどう思っていようが、表面上はうまくお相手してくれる)ではなく、イタリアの田舎のプロの「農家」の方ですから…

そんなわたしたちを迎えてくれたのは、女主人のカテリーナとご主人のレナト、そして娘さんで妊婦のノベラの3人であります。それから、シェパードのレオンと猫のフィリッポの2匹。

私たちの到着を今か今かと待っていた様子が伝わってくるカテリーナの満面の笑顔と、はにかみながら握手の手を差し伸べるノベラのやさしそうな笑顔に、不安はすっかり消え去っていきました。


■写真上左/15世紀に建てられたという南欧風の石造りの家
■写真上中/案内された部屋にはキッチンや暖炉も完備
■写真上右/フィレンツェで泊まったホテル以上に清潔で居心地のいい部屋

■写真下左/田舎道にさりげなく立っている「ポッジオ・アシュット」入り口を示す案内板
■写真下中/予想以上に立派な宿泊者専用プール
■写真下右/いつも眠たげな灰色猫のフィリッポ



昨日、夏休みを過ごしたイタリアから帰国、今日から仕事に復帰です。休みの間更新できなかったブログも、今日から再開です。

上の写真は、夏休みを過ごしたイタリアのアグリツーリズモです。
直訳すれば、アグリ=農業、ツーリズモ=観光ということになりますが、本来農業で生計を立てている農家に宿泊設備があるものと考えていただければいいと思います。簡単にいえば、農家にホームステイしているようなもの。

古い農家の雰囲気を十分残しながらも、昔の農家をリフォームして滞在客が快適に過ごせるように宿泊設備を備えたところが多いようです。

今回私たち家族が泊まったのは、イタリア中部トスカーナ地方のキャンティにある「ポッジオ・アシュット」というアグリツーリズモ。ここはなんと15世紀に建てられた農家でした。

数回にわけてブログ上で夏休みの報告もしていきますので、よかったらおつきあいください。


海野 尚史 HISASHI UNNO

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