
大型連休の後半。今日は何曜日だったかな?
さっそく日付も曜日感覚もあやしくなってきた。
『
小澤征爾さんと、音楽について話をする』(新潮社)を読む。
村上春樹氏のジャズやロック好き、レコード・コレクターぶりはつとに有名だが、
今回は、マエストロ小澤征爾氏とのクラシック談義。
クラシックについては門外漢なので、お二人の話についていけるかな、
と思ったが、時間はたっぷりあるのでごろんと寝転びながら読み始めてみる。
「そういえば、俺これまでこういう話をきちんとしたことなかったねぇ」
…出来上がった原稿を読んだマエストロ小澤征爾氏の第一声。
カラヤン先生やバーンスタイン、グールドとの思い出を語るマエストロの飾らない人柄と、
マエストロから巧みに話を引き出す村上春樹の好インタビュアーぶりが上手くかみ合って、
思わず最後まで読み通してしまった。
全6章の間に挟み込まれたコラム・インターリュード(幕間)も興味深い内容。
タイトルを抜き出してみると「レコード・マニアについて」「文章と音楽の関係」
「ユージン・オーマンディのタクト」「シカゴ・ブルーズから森進一まで」。
本編では、グスタフ・マーラーの音楽についての章が印象に残った。
ボヘミア地方出身のユダヤ人であることの意味、既成の音楽に対する揺さぶり、
ウィーンで狂うということ、音楽の構成や作り方、マーラー音楽の前衛性。
若い頃だけでなく、いまでも寸暇を惜しんでスコアを読んで勉強しているマエストロの姿から
音楽家としての純粋さが垣間みれる。
それからレコード・マニアに加えて、音楽を本当によく聞き込み、コンサートにも足繁くでかけ、
さらにスコアまでも読んでいる村上春樹にも驚く。
「
音楽好きの友人はたくさん居るけど、春樹さんはまあ云ってみれば、
正気の範囲をはるかに超えている」
これがマエストロによる村上春樹評。
連休に読むにはぴったりの一冊。
読書の合間に、本の中で語られている曲を聴いて楽しむ時間もあるからね。
家にあったマーラー交響曲第1番(ショルティ指揮ロンドン交響楽団)を聞いたり、
youtubeでマエストロの
演奏をチェックしたりの一日。
『
小澤征爾さんと、音楽について話をする』は、新潮社のHPで立ち読みできます。
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http://www.shinchosha.co.jp/wadainohon/353428/
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