サイのマークが印象的な出版社晶文社の創業者の一人であり、編集者、ウィリアム・モリス研究者としても知られる小野二郎の活動を紹介する「
ある編集者のユートピア」展に出かけてきました。会場の世田谷美術館は、2017年に開催された「
花森安治の仕事 デザインする手、編集長の眼」展以来なので、2年ぶりです。
同展は、「ウィリアム・モリス」「晶文社」「高山建築学校」の3部構成で、各テーマに合わせた講演会も開催。そのうちのひとつ、晶文社の元編集者で取締役を務めた津野海太郎氏による「
陽性の親和力の運動」の回を聞いてきました。
会場には、元同社の編集者だったらしき方をはじめ出版関係者も多く参加していたようで、質疑応答の際には、晶文社と作家とのつきあいや、同社の装丁を手がけているデザイナー・平野甲賀氏との出会いなどに関する質問も出て、興味深い話を聞くことができました。
往年の晶文社の社内事情については、津野海太郎氏の著書『
おかしな時代』(本の雑誌社)にも書かれていますので、興味のある方はそちらをおすすめします。