二川幸夫『GA日記』〜今年で77歳、まだまだ建築を見極めたい昨日は、建築士のKさんと約1年ぶりの会食。
Kさんはモダンで洗練された家を手がけている建築士。
音楽やデジタル系をはじめ話題も豊富で(Twitterも始めているそうです)、とても楽しい時間となった。

最近『GA日記』(発行:エーディーエーエディタトーキョー)を読みかけていることもあり、昨日は建築や家づくりについて素朴な疑問を聞いてみた。
丹下健三、磯崎新から隈研吾あたりまでの建築から感じられる象徴的な何かから、新しい世代(例えば塚本由晴(アトリエワン)あたり以降)の建築家の作品からはいい意味で解放されている。

ある種の清々しい軽さが感じられてくるのはなぜか、
そんな疑問にも親切に応えていただきすっきりした。

背負うものが違えば、それは作品にも現れてくる。

『GA日記』は、建築雑誌の『GA JAPAN』に
1992年から連載していた企画で、
発行人で建築写真家でもある二川幸夫氏の取材記録。
世界の建築物や、住宅の取材現場のドキュメントであります。

・『GA日記』はウェブサイトもあります
http://www.ga-ada.co.jp/japanese/nikki.html

1959年以降、1年のうちの約3分の2を撮影のために
海外取材しているということにも驚きですが、日本を不在にしながら、
クオリティの高い雑誌を出版し続けてきたことにさらに興味をひかれる。

『GA JAPAN』の編集・制作工程や、
出版社としての経営についていつか読んでみたいですね。
会社の中は、スタッフは、どうなっているのか?

2009年4月のインタビュー「YOMIURI ONLINE」(読売新聞)の
「建築家の考え 的確に撮る 二川幸夫さん「現代住宅全集」」
という記事の中で、これから8年をかけて
『世界の現代住宅全集』全50巻を配本する計画もあるそうです。
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20090409bk01.htm


『GA日記』の「あとがき」から一部抜粋

「 …今年で77歳になるが、
 このローテーションを変更しようとも思わないし、
 まだまだ建築のことを見極めたいと思っている。

 来週からもスイス、ドイツ、スペイン、イギリスの旅行が始まるが、
 今からわくわくして、新しい発見が待ち遠しい」


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