気仙沼市と南三陸町を視察した翌日、石巻市の大川小学校跡を訪れました。東日本大震災で多くの児童および先生が犠牲となった大川小学校では献花台に花をお供えし、NPOカタリバの佐藤敏郎さんに小学校跡を案内していただきました。佐藤敏郎さんご自身も、大川小学校で犠牲となった生徒さんの保護者であり、震災当時は地元中学校の教員として生徒を守るために奔走した方。現在は教員の職を辞し、NPOカタリバのアドバイザーとして復興支援の活動しているそうです。
大川小学校の震災当日の状況については、いまだ全容がはっきりしていないとのこと。「“津波は必ずくる”と常に聞いていたはずなのに、どこか他人事だった」「今回の教訓を体系化して将来に備えることが大切」と話してくれた佐藤さんの言葉の行間からは、ハードの復興以上に、人のこころの復興の困難さを感じました。また、ご自身が生まれ育った地区でも多くの犠牲者がでたことで「それまで仲の良かった隣近所の人たちの心が離れてしまったこと、コミュニティーが壊れてしまったことがなにより寂しい」という気仙沼を案内してくれた語り部さんのお話も印象に残りました。
あっという間だった被災地での二日間。忙しい中で地元の復興状況を説明、案内してくれた多くのみなさま、ありがとうございました。いまだ整理のつかないままですが、あわることなく、これからできることを見つけていきたいと思います。こちらは(↓)は、佐藤敏郎さんが紹介してくれた、被災にあった生徒さんが震災直後に作った俳句だそうです。
「見あげれば ガレキの上に 鯉のぼり」
避難すれば助かったであろう裏山からみた大川小学校跡
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