「夏目漱石の美術世界」展ー漱石の頭の中

夏休み。図書館の帰り道、例の頬杖をつきながら首を傾げている夏目漱石を見るたび、何を考えているのだろう、どんな時に撮影した写真なんだろうと考えてしまいます。6月に東京芸術大学美術館で見てきた「夏目漱石の美術世界」展が、8月25日(日)まで静岡県立美術館で開催されています。そのときのことは、こちらで「『漱石山房』夏目漱石の家」。

ターナーやミレイに代表されるイギリス絵画や、若冲や応挙などの江戸絵画などを、漱石の目を通して再発見できるのが「夏目漱石の美術世界」展のおもしろさですが、それよりも気になるのは、それらの絵画を想像しながら作品を書いた漱石の頭の中。あの漱石も、過去や同時代、国内外のいろいろな作品から影響を受けていたんだなぁ、という当たり前のことがリアルに感じられました。
橋口五葉の描いた『吾輩は猫である』の装丁は、いいですよ。


・「夏目漱石の美術世界」展 静岡県立美術館
 http://www.spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/japanese/exhibition/kikaku/2013/02.php

 
「夏目漱石の美術世界」展記念
・映画『それから』ミニレクチャー付き上映会
 http://www.spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/japanese/information/2013/soseki_01.php

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