今日の静岡市は、気温22度。くしゃみが止まらず。午前中、「ブ」に本を持ち込む。47冊で1,230円也。内10冊は値がつかず。午後は、県立図書館へ。明日の読書会でとりあげる『リーン・スタートアップ』(日経BP)を読む。これから起業する人向けの内容と思っていたが、企業内における新商品の開発や事業の立上げ時にも参考になる。

本書の中で、こんな事例が紹介されている。100通の手紙を封筒に封入する作業を行うとする。これには二つの方法がある。一つ目は、100通の手紙をすべて折ってから、次に封入して、最後にまとめて宛名シールと切手を貼る方法。もうひとつは、1枚折っては封入し、宛名と切手を貼って1枚ずつ仕上げていく方法。

私もそうだったが、多くの人が間違える。早いのは、一見非効率に思える後者の方法なのだ。信じられない方は比較した動画があるので、自分の目で確認していただきたい。

リーン・スタートアップ〜バッチも在庫も最小に

前者は、途中まで処理した封筒を並べたり、積み重ねたり、動かさなければならないが、その時間は直感では算入されていない。また同じ作業を繰り返すほどに習熟するはずという思い込みもあるが、このような作業の場合、全体的なパフォーマンスに比べて、部分のパフォーマンスは影響が小さい。また、せっかく折った手紙が封筒に入らなかった場合、前者は発見までに多くの時間を費やしてしまうが、後者であれば、作業を始めると同時に気づき、すぐに修正できる。

封入という簡単な作業であればわかりやすいが、日常の仕事の中にも同様のリスクはあちこちに潜んでいる。それぞれバッチスケールが時間単位であったり、日単位であったり。仮に週単位の仕事で課題発見が遅れれば、1週間分の時間とコストと労力が無駄になる。それがもし月単位の仕事だったりしたら…、そんなことは誰も考えたくないだろう。

いかにバッチサイズを縮小するかが、リーン方式の要なのだ。そして、足りない部品はまとめて大量に発注するのではなく、究極的には1つ足りなくなれば、1つ注文する。そうすれば在庫も極小化できるし、変更もしやすい…のである。
それにしても400ページは多いなあ。


先日、静岡市民図書館で小林秀雄の講演録のカセットテープを見つけた。カセットテープからMP3に変換する方法を会社のスタッフに教えてもらい、後は変換用の機材をAmazonにポチするだけだったのだが、なんと県立図書館には最近CD化された同講演録資料があるではないか。無駄な出費も抑えられたうえに、音質もいいはず。花粉に加えて黄砂も舞い散る中、県立美術館まで来てよかった。

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