ソーシャルメディアと「使ってもらえる広告」
静岡県広告業協会主催で開催された博報堂DYのクリエイティブ・ディレクター須田和博氏の講演を聴いてきました。テーマは、「ソーシャルメディアと使ってもらえる広告」。『使ってもらえる広告』(アスキー新書)とは須田さんの本のタイトルでもあり、長いこと広告界でさまざまなプロモーションにかかわってきた須田さんが行き着いた、今の時代に求められている広告のあり方。

広告が「見てもらえなくなった」といわれるなか、企業が生活者と「つながる」には、生活者自身に「便利で、使いやすくて、楽しい」と思ってもらえる装置を提供することが有効。その装置に生活者(ユーザー)が主体的に参加し、周囲に伝播してくれるような「使ってもらえる広告」が、ユーザーとコミュニケーションに発展する…というお話。この手の話はリアリティに欠ける場合も多いのですが、 今広告が置かれている状況を踏まえた上で、須田さん自身の実体験(「ファイブミニ」や「ミクシイ年賀状」など)に基づいての説明が、とてもわかりやすかった。

「表現の善し悪し」より「使ってもらえるか否か」が大事という点については、それらをふまえたうえで「使ってもらえる広告」は「表現の善し悪し」も大事…と受け止めました。

テクノロジーの進化によって、つながる力(須田さんの言葉では“被リンク力”)の影響力はますます大きくなると思われますが、いつの時代でも「誰もがグッとくるストーリーを、新し姿」で提示してあげるのも広告マンの役割。その点は、これからも変わらないのでしょうね。

2007年1月31日にオープンした「eしずおかブログ」も、おかげさまで月間約50万人のユーザーさんが利用してくれるまでに育ちました。その多くは、静岡市をはじめ、地域のみなさま。

今年はさらに「便利で、使いやすく、楽しい」地域口コミサイトへと改善して、ユーザーさんに、使ってもらえる「eしずおかブログ」をめざしたいと思います。

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