今週は2010年度の新卒採用にむけた面接で、多くの学生さんとお会いしています。〈しずおかオンライン〉という会社への志望動機として一番多いのは「“出版”“雑誌”の仕事に興味があって」です……学生さんにとって、情報収集の一番身近なメディアは
インターネットやケータイではないかと思います。

新聞やテレビなどで、雑誌休刊のニュースが報道される中で、
仕事として出版や雑誌づくりを志望する若い人が、
まだまだいることに素直にうれしく思います。

一方、ブログなどの個人メディアをはじめ
低コストで情報発信できるツールはたくさんありますし、
これからまだまだ増えることでしょう。

そのような時代にあって出版人は、
自分の表現したいこと・伝えたいことが、
本当に紙に印刷して出版することが
最適なメディア選択なのか、
常に自問自答する必要があります。

情報デジタル化時代にあって、
紙メディアの優位性を発揮できるコンテンツとは何か、

どんな環境や条件の下で紙メディアの伝達力は
もっとも効果的なのか…、
理解することも必要でしょう。

わたしの個人的な考えになりますが、
出版とは紙メディアに限らず、
情報を公開する行為、そのものの総称であり

公開(出版)する手段として、
紙もケータイもPCもiPhoneも、もはや同列。

出版や雑誌に関わる仕事をしたい、
と考えている学生の方には、
これからの時代における

・出版とは何か
・雑誌とは何か
・フリーペーパとは…

自分なりの答えを出してみることをおすすめします。

喜多川歌麿や写楽の浮世絵などの出版で知られる
江戸時代の最も有名な版元(出版人)蔦屋重三郎
今の時代に生きていたら
どんなメディアを選択したでしょう?

機会があったら、
あなたにとっての「出版とは」「雑誌とは」
について、ぜひ話を聞いてみたいですね。

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海野 尚史 HISASHI UNNO

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