若さとはこんな淋しい春なのか静岡の大学生が静岡県内の大学生のために作っているフリーペーパー『静岡時代』編集部の取材を受けました……▼いま編集している4月号では、
景気の悪い話題が多い時だからこそ
「バブルのプラスの側面」
をクローズアップする、のだそうです。

大人たちが右へならえするように
ネガティブな風潮の中で、
学生のみなさんの着眼点はおもしろいですね。
どんな誌面に仕上がるのか、とても楽しみです。

取材にきた編集長のSさんは静岡大学3年生、
もう一人の編集担当Sさんは県立大学の3年生。

ふたりとも自ら雑誌作りの現場に飛び込んだのだそうで、
とても好奇心旺盛なようす、目が輝いていました。

学生さんと話す機会といえば就職活動中の方がほとんど。
自分の学生時代と比べてみると、
みなさんとても明るく健康的、
就職活動に対する取り組みも
まじめで一生懸命な印象を受けます。

こんなにも前向きで元気な学生が多いのなら、
これからの世の中をそれほど悲観する必要はない、
という気持ちになります。

一通り取材を終えて、最後に編集長のSさんから
「何か学生に伝えたいことはありますか」
という質問がありました。

ふりかえってみると
わたしの学生時代といえば、
どちらかといえば(というか、かなり)
屈折した自意識過剰さや、
ひとりよがりのわがままさばかりが
思い出されます。

そして、淋しさと不安と時間だけは
いやというほど、ありました(笑)。

わたしの正直な気持ちとしては、
学生時代はいまの学生さんと違って
とにかくかっこわるくて、恥ずかしい時代。

その一方で、今だからわかるのですが、
そんな悶々と過ごした学生時代が
その後の自分形成にどれほど大きく影響を与えていることか。

自己啓発本や就活セミナーも、もちろん大切ですが
わたしが自分の経験から言えることがあるとすれば、

 孤独とつきあう術(すべ)、
 コンプレックスをエネルギーに替える力、
 誰ともつながらない(でも自分でいられる)勇気

を学生時代に身につけることをおすすめしたい。

長い社会人生活の中で、
きっとプラスになると思います。

タイトルの

 「若さとはこんな淋しい春なのか」

は、二十五歳で夭折した
自由律の俳人・住宅顕信のよく知られた詩です。

ぜひ、口の中でつぶやいてみてくださいね。

そのほか、住宅顕信はこんな詩も書いています。

 「何もないポケットに手がある」

 「淋しさは夜の電話の黒い光沢」

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