予告編で気になっていた(ソン・ガンホの笑顔にやられた)ことに加えて、韓国では1200万人も動員したという触れ込みの映画『タクシー運転手~約束は海を越えて』(@静岡シネ・ギャラリー)を観てきました。

『タクシー運転手~約束は海を越えて』は、1980年5月に起きた「光州事件」時の実話をもとに描いた映画。「光州事件」が起きたのは大学生だった頃。当時の韓国はほんとうに「近くて遠い国」で、「光州事件」が報道された記憶はおぼろげにありますが、隣の国でこんなことが起きていたとは…。

状況によって軍は自国民にも発砲する、人はそういうこともやってのけてしまう。一方で、ソン・ガンホを自宅にかくまい、もてなし、一緒に行動をともにする光州のタクシー運転手たちのような人もいる。そのどちらも同じ人間である。フェイクニュースは別の形で昔から存在していたこと、言論統制や弾圧の方法は技術の進化とともにより巧妙になるなど、いまに置き換えて考えさせられる映画でした。

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海野 尚史 HISASHI UNNO

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