世界文化遺産を背景にした三保羽衣薪能の特設舞台。「羽衣まつり」が開催されたこの日は、あいにくの曇天。穏やかな海、白砂青松、美しい天女の舞、駿河湾沖には雪化粧の富士山が…という漁師・白龍が感嘆した清見潟から見渡した三保の松原の風景というわけにはいきませんでしたが、三保松原のお膝元・清水五中の生徒さんたちによる「羽衣」の謡と仕舞、しずおか三保・羽衣謡隊による謡「羽衣」を見学されたお客さまや演じ手の思いは、三保松原から浮き島が原を過ぎ、愛鷹山や富士の高嶺を超えて高く舞い上がり、天空の中、霞にまぎれて消えていった…のではないかと思います。
 宝生流能楽師の佐野登先生の指導のもと、今回、わたしも羽衣謡隊の末席に加えていただき「羽衣 東遊び」を詠わせていただきました。日本各地に伝わる羽衣伝説の男たちが天女にほれるのにたいして、三保の漁師・白龍は、天女ではなく美しい羽衣を求めます。なかなかの粋人だったようです。
初謡「羽衣」東遊び




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