「漂う人」

「漂う人」

 静岡県立美術館ロダン館の地獄門の前方に漂っていた鈴木康広氏の作品(「めぐるりアート静岡」展示作品)。ロダンのブロンズの鋭さ、作品の力強さとは対照的に、鈴木作品の透明で軽妙に浮遊する姿がなんとも心地いい。

 「漂う人」とは、1996年の「3,3m(ひとつぼ)展」でグランプリを受賞した際に開催された石田徹也の個展のタイトル。静岡県立美術館で開催中の「石田徹也展」では、第2章のコーナーで展示されている。代表作「飛べなくなった人」のほか、「コンビニエンスストアの母子像」「屋上へ逃げる人」「兵士」など、そこに描かれているのは、現実に翻弄される現代人であり、どこにでもいる誰かなのだ。石田徹也の作品からは、誰もが社会の中で不安や孤独感を抱えながら漂っている、そんな気分がひしひしと伝わってくる。

 ・静岡県立美術館「石田徹也展〜ノート・夢のしるし」
 http://www.spmoa.shizuoka.shizuoka.jp/japanese/exhibition/kikaku/2014/06.php
・「めぐるりアート静岡」
 http://megururi.net/



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「womo4月号」では、静岡・浜松女子のリアルな声を紹介する恒例のアンケート企画を予定しています。内容は、恋愛、仕事、お金などなど。お答えいただいた内容は、「womo4月号」と「womoネット」に公開します。この機会に、ぜひみなさまの声をお聞かせください。

   ▼womo読者アンケートページ▼
    http://womo.jp/campaign/campaign1502/
「漂う人」



同じカテゴリー(美術)の記事

海野 尚史 HISASHI UNNO

アーカイブ