ロック・フィールド工場見学

連休初日、県西部地域の「新しい食と農の試み」をテーマにした視察に参加してきました。最初の視察地が、「RF1」など7ブランドの総菜店を全国展開している(株)ロック・フィールドの静岡ファクトリー。工場の設計が安藤忠男氏ということだけでも十分な驚きですが、それ以上に、生産者である契約農家と協働したサラダにあう野菜の共同開発から販売現場まで、すべてのプロセスで“おいしさと鮮度”へのこだわりが徹底されていることに驚きました。

個人的には、工場内の生産ラインのレイアウトや、コンピュータ制御された機械に委ねる工程と、パート社員を主とした人が担う作業の区分、セル生産方式の考え方などに興味が。静岡ファクトリーでは、共通の具材を使って、約220種類のサラダを1日に15〜17万食も生産しているそうですが、注文量は全国の店舗ごとに毎日変動します。変動する生産量に対応しながら、製品の品質と生産効率を支える生産現場がどのように作られてきたのか、そこが知りたい、ところです。

同工場は主にサラダの全国供給基地で、主力商品のサラダやコロッケの生産工程を見学させていただいた後に試食させていただいたのが上の写真(残念ながら社食のメニューではありません)。工場内の撮影は禁止されていましたが、社食での試食場面だけはOKということで、写真でお裾分け。ぜひ食べてみたいという方は、静岡パルシェまたは松坂屋静岡店の「RF1」で購入できます。

帰宅後、たまたま「スーパーサイズ・ミー」という映画を観ました。この映画は、1日に3回、30日間、マクドナルドだけを食べ続けたらどうなるかを記録したドキュメンタリー。30日間、運動はやめ、主人公の身におこる身体的・精神的な影響について記録した、まさに体をはった映画です。

ルールは簡単
・一日に3回マクドナルドの商品を食べる
・マクドナルドのメニューの全てを一度は食べる
・メニューに無いものを買わない
・「スーパーサイズ」にするか聞かれたら、必ず「スーパーサイズ」にする

挑戦二日目にしてスーパーサイズを食べきれず、吐き出してしまうのですが、結局最後まで諦めずに30日間マクドナルドを食べ続けた主人公のスーパーロックの忍耐力に脱帽。その結果、彼の身がどうなったかは、映画をご覧いただくとして、製品の品質と生産管理、そして利潤の追求を企業として追求するという点では、ロック・フィールドもマクドナルドも同じ。

目指す方向は正反対?なのかもしれませんが、両社が業界(総菜店とファストフード)のリーディングカンパニー(最近のマクドナルドは業績低迷なようですが)としての実績をあげているのは、そこに顧客ニーズがあるから。生産者から店舗まで、どんなに素晴らしい仕組みをつくっても、そこでどんな食品が作られるかは、結局、わたしたち消費者が何を選ぶのか(カロリーを心配するか、サイフの中身を気にするかも含めて)、ということの現れなんだなあと、当たり前のことを実感した一日でした。


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