新卒読書会の3回目。今回は会議室ではなく、気分を変えてセノバ5Fの「
ピッツェリア・ドォーロ・ローマ」で開催。グルメチーム稲葉さんおすすめのおいしいピザを食べながら、賑やかな読書会となった。参加メンバーは、幹事役のグルメチーム稲葉さん、ビューティーチーム大石さんと酒井さん、住まいチーム内藤君に加えて、スクール担当の太田さん、企画営業の矢崎さん。
テキストは、住まい情報チームの内藤君が推薦してくれた『松浦弥太郎の仕事術』(松浦弥太郎著、朝日文庫)である。松浦弥太郎さんは、Cowbooksという古本屋の店主であり、雑誌『暮しの手帖』編集長。最近では文筆家として若い人に人気がある。タイトルに「仕事術」とはあるが、巷にあふれているスキルアップ術などを主体とした内容ではなく、彼自身が実践している、働くうえで根源的に大切にしている事柄をサラリと語っている。みんなも共感することが多かったようでした。例えば、仕事とは自分を役立てること、勉強すること、健康管理を怠らない、身だしなみに気を遣う、挨拶を忘れない等々…。
本書の中で「万能の書」として『歳時記』と『ソロー語録』が紹介されている。では、それぞれの「万能の書」を紹介しようということになったのだが、結局「万能の書」ではなく、繰り返し読む本を紹介することとなった。
稲葉さんの繰り返し読む本は梨木香歩の『
裏庭』、大石さんは夏目漱石の『
こころ』、内藤君は『
スラムダンク』、それから太田さんは「人が死ぬ本」(笑)なのだそうだ。よく聞いてみればミステリーのことなのだが、太田さんらしくこちらの想定を軽々と超えたアプローチ。
家に帰ってから、最近自分が繰り返し読んでいる本は何かと考えてみた。繰り返し読む本は思い浮かばなかったのだが、この夏よく聴いた本があったことを思い出した。一部を紹介するとこんなラインナップ(下記画像)である。iPhone内に朗読データを入れて持ち歩いている。この夏のローマでは草枕の冒頭部分「
山路 ( やまみち ) を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は…」あたりを繰り返し聞いた。草枕の世界と朗読している日下武史氏の声の相性もいいのだ。