制約が問題を具現化する
昨日は夕方から今年2回目の新卒社員との読書会を開催。今月の参加者は、グルメチーム稲葉さん、ビューティーチーム大石さん、住まいチーム内藤君の3名の新人に加えて、セールスプロモーション担当の矢崎さん、ビューティチームの酒井さん、スクール担当の太田さんとわたしの計7名。

テキストは前回に続いて『小さく賭けろ』(ピーター・シムズ、訳滑川海彦、日経BP)。「制約が問題を具現化し、克服すべき課題を明確にする」という事例として取り上げられている建築家フランク・ゲーリーのロサンゼルス・ディズニー・ホールの設計プロセスが興味深かった。ディズニーホールでは、建築の形(姿=外側)からではなく、演奏者と観客にとって最高の音響を実現するための音響調査のデータをもとに、ホールの姿を規定していく。つまり、内側から外側に向かって設計されているというわけですね。82通りの小さな失敗(学習)を繰り返した結果が、ディズニーホールの革新的な建築を実現したというお話。

上の写真の図は、自分自身と、しずおかオンラインの某媒体、そして某媒体のユーザーさんのポジションを、参加者各自が「自分は、ここかな」と思う場所にプロットしてもらったもの。縦軸と横軸がなんであるかは、ご想像ください。

会話だけでは、ニュアンスが伝わらないことが多い。2本のモノサシを明確にして、みんなの考えをプロットしてみると、それぞれがイメージしていることや関係性がはっきりと見えることがあります。「○○さんがイメージしていることって、そういうことだったんだ」とか「□□さんの“だいたい”って、△△より左なんだ」とか…。

会議の場では参加者が理解できたつもりでいることも、後になって確認してみると、実は各自がそれぞれ都合良く解釈していることもありますよね。みんなが語る言葉を明確にして共有する、確認することの大切さも昨日の読書会で再認識できました。

上の図は「ちいさなけものをのみ込んだウワバミ」のようにも見えますが、実はしずおかオンラインにとっては重要な意味を持っている。左右の対極に位置している稲葉さんと酒井さんの間にどんな世界が広がっているのかも興味深い。

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海野 尚史 HISASHI UNNO

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