“ I am a part of all that I have met ”
  自分はこれまで出会ってきたすべての部分

  (アルフレッド・テニアン「果てしない広がり」より)


今日、2月22日はしずおかオンラインの前身ともいえる
フィールドノート社の創立日です

出版を生業にしていこうと決めた理由は
単純に?本?という媒体が好きであったこと、
ビジネスとしてコンテンツのニーズが高まると予測されたこと、
そしてもうひとつ「会いたい人に会いたい」
それができる仕事だと思われたこと

今振り返ってみると
周り(同業者だけでなくお客様からも)から
不夜城と呼ばれていた創業時代を乗り越えられたのは
三つ目の理由が大きかったように思います

当時売り出し中だった歌手の永井真理子さんはじめ
俳優の高樹沙耶さんなどの県内出身者の方々、
清水出身のJリーガー達、
おすぎとピーコさんなどのメディアを通じて
会いたいと思った人たち

そして、脱サラして自らジャズレーベル立ち上げたり、
バイクで世界一周した若者達や
一家を背負いながら自分の好きなお店や事業を興した
市井の人々etc…

忙しいあいまをぬって
その時々に興味を抱いた人に会いに行き
話を聞くことで多くのことを学び
自分の歩むべき道もはっきりと見えてきました

多くの場合はインタビューを申し込み、
承諾をいただいて会いに行くのですが、
いい取材ができるかどうかは準備次第

取材では対象者の懐に飛び込まなくてはなりません
ポイントは、会って最初に発する言葉と質問の構成

当時、取材構成の参考に読み返した本のひとつに
朝日ジャーナル編集長だった筑紫哲也による
「若者達の神々」がありました

今ではテレビの世界の人という印象が強い筑紫哲也ですが
新聞記者、雑誌編集者を経ているだけあって
インタビューの名人

古希となった筑紫哲也が
著書「旅の途中」の中で
これまで出会った人々とのかかわりを通じて
自分の生きた時代をまとめています

そして本文中で
自分が今在るのはこれまでの出会いのなせる技として
詩人テニソンの詩を紹介しています

  “ I am a part of all that i have met ”
  自分はこれまで出会ってきたすべての部分

しずおかオンラインは「旅の途中」どころか
まだまだ情報流通ビジネスの世界にこぎ出したばかり

これから出会う読者のみなさまやお客様とのかかわりが
私たちの財産です

今年も多くのみなさまとの出会いを楽しみにしています

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■『旅の途中』から
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旅の途中.JPG

人と会うことが職業の身にとって、
インタビューは最大の仕事であり試練でもある
完璧(パーフェクト)はありえない。
よりましなものにする永遠未完の努力があるだけだ

一期一会やりそこなったら後はない

インタビューに慎重なレニ・リーフェシュタールを能弁にさせて
「インタビューされる側に満足を与えたインタビューが、
した側にとって喜ぶべきことなのか、私には未だにわからない」

「外部」とのかかわりなしに生きることが不可能なのが
人間である以上、それを「外部」との絶縁、無関心で
実現することはむずかしい。むしろその正体を知って
“免疫力”を養い、参照したほうがよいと思う
情報とか知識とか経験とかは、そのための材料、
手段だと思った方がよい

本書で取り上げた人たちの多くは故人となったが、
それでも生きているかぎりは「旅の途中」だ…

本書に登場する人
長島茂雄、小澤征爾、美空ひばり、武満徹、黒沢明、
岡本太郎、水上勉、野田秀樹、阿佐田哲也、鴻上尚史
田中角栄、三木武夫、後藤田正晴、辻本清美、高田渡、
塩川正十郎、パバロッティ、ドミンゴ、ジョン・ルイス ほか

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