軽井沢星野のバス停で下車し、落葉松やモミジの木立の中を歩いていると、台湾から来たという観光客に道を尋ねられました。行き先はわたしと同じ、「石の教会」内村鑑三記念堂。その手前にあるレーモンドが設計した軽井沢高原教会で写真を撮って、一緒に「石の教会」を見学しました。

「石の教会」は、フランク・ロイド・ライトの弟子でもある米国の建築家・ケンドリック・ケロッグによるもの。常に太陽の光が堂内に入るよう形作られた石とガラスのアーチが美しく、とても静謐な空間でした。彼の建築は、オーガニック建築と呼ばれるのだそう。石と緑と光が調和した、期待以上に素晴らしいものでした。写真は堂内に向かう通路(堂内は撮影禁止でした)。石畳を歩いているときに、白井晟一設計の石水館(静岡県立芹沢銈介美術館)を思い出しました。

台湾からの観光客は50代の主婦で、日本観光は4回目。今回は、ご主人も息子さんも台湾に残して、一人旅なのだとか。「朝6時半に成田空港について、まっすぐ“石の教会”に来て、軽井沢を見学してから、今日の夜は宇都宮に泊まるんです。明日は、日光です」と、話してくれました。海外の観光客の行動半径の広さには、いつも驚かされます。自分が海外旅行でどれほど移動しているかはすっかり忘れて。

軽井沢「石の教会」内村鑑三記念堂。




軽井沢「石の教会」内村鑑三記念堂。


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海野 尚史 HISASHI UNNO

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