2007年の夏、1週間滞在したイタリア・トスカーナの宿(元農家)。アグリツーリズモとはいえ人口数千人の村で一週間も何して過ごすのか…、出発前のそんな不安は杞憂だったほど思い出に残る夏に。それに、奥さんの手作りのトスカーナ料理が毎日楽しみでした。
2013年に日本を訪れた外国人が初めて1000万人を突破、4月には単月旅行収支(
訪日外国人が国内で使う金額から、日本人が海外で支払う金額を差し引いたもの)が177億円の黒字、44年振りに黒字に転じたそうです(
6月9日、財務省発表)。黒字は、大阪万博以来だったとか。
2020年2,000万人の目標に向けて外国人が日本を訪れるようになると、人口減で縮む内需を補う産業として観光はますます重要になります。そのためには、外国人に地方をもっと観光してもらう工夫が大切。新幹線通過県といわれる静岡県においても、いかにして途中下車してもらうかが大きな課題です。
昨年の富士山世界遺産登録から一周年を迎えるにあたり、昨日は、この1年を振り返って世界遺産効果はどの程度あったのか、富士常葉大学で観光学を教えている大久保あかね教授にお話を聞いてきました。
効果=経済と考えてしまうわたしに、大久保あかね先生からは、持続的な経済効果を期待するなら、目先の数字よりも、計数的なインパクトは弱くても、文化的・社会的な地域の魅力アップがいかに重要性か、というもっともなお話が…。おおいに反省させられました。そして、いまここにないものよりも、すでにここにある観光資源を上手く活用することで、外国人観光客だけでなく国内からもたくさんの誘客できる可能性が静岡県にはある、というお話に勇気づけられました。
視点を変えれば、打つ手はいくらでもある、という大久保あかね先生のお話は、7月の
インタビューノートで紹介します。
・日刊いーしず「インタビューノート」
http://interview.eshizuoka.jp/
・「ジモトリップ富士山」(発行:しずおかオンライン)
http://www.esz.co.jp/public/fujisan.html
静岡と近隣県の「近場でちょっといいところ」を厳選してお届けするガイドブック「ジモトリップ富士山」。富士山麓の知られざるアンダーグランドな世界から、アクティブな山遊び、湧水めぐり、かわいい電車旅、おいしいブランド肉、手仕事のある店、富士見カフェまで、富士山麓に通いたくなる一冊です。