昨日は、9月に発行を予定している『静岡まちナビ』改訂版
(といっても内容は大幅に改定予定。お楽しみに!!)の表紙打合せ。

表紙のラフデザイン案を見ながら、編集長、デザイナースタッフと
一緒にタイトルにも手を加えました。

「本の中身は、見せ方も、使いかっても、情報量も、
期待以上の良いものにできあがりそう!」
という編集現場の努力に報い、
一人でも多くの読者に手にしていただきたい。

読者との最初の出合いになる雑誌の表紙やタイトルには、
書店の棚の前にぶらりと立ち寄る、
潜在読者のみなさまの気持ちを一瞬にして引きつけて、
手に取っていただき、
中身と価格を秤にかけて(ここではじめて中身で勝負)、
レジまで持っていく気にさせてしまう
(なんていうと失礼ですが)力が求められるわけで、

『人は見た目が9割』(新潮新書)という
刺激的なタイトルの本がありましたが、
ある意味そんな“見た目”
(もちろん中身が良くてはじめて購入していただけるのです)を
デザイナーには期待するのです。

打合せのあともタイトルを声に出してみたり、
文字に書いてみたり…

で一夜明けて、今日の朝刊に宝島社のこんな企業広告が… 

いつまでも、ただの“まちナビ”と思うなよ!

  ↑  ↑  ↑

2008年の宝島社の企業広告『日本人に もっと毒を。』
(企業広告の中身はホームページをご覧ください)画像では見にくいと思いますが、ずらりと並んだ毒薬?の瓶のラベルに、
宝島社の52冊の本のタイトルが並んでいます。
朝食を食べながらつい、
毒薬の瓶をひとつひとつチェック!

宝島社のタイトルでは
「このミステリーがすごい!」が有名ですよね。
それ以降「この○○がすごい!」
というタイトルがあちこちに伝播していました。

一般的にタイトルに必要な要素は、
内容を正しく、簡潔に、わかりやすく表現していること、
声にしたときの語呂の良さや、覚えやすさ、広がり感や口コミ力、
そして文字にした時のおさまりや視認性、などだと思いますが、

それらにもうひとつ付け加えるとしたら、
ぼく自身は“ザラつき感”と呼んでいるのですが
言葉にしたあとに尾を引く、
心を少しざわめかせる感触、のようなものでしょうか。

最近のものでは「いつまでも、デブと思うなよ」(新潮新書)が秀逸。

今朝の52本のタイトルの中で、個人的に一番印象に残っているのは
1998年の(インパクトがあったのは)これです。

いつまでも、ただの“まちナビ”と思うなよ!

1998年の新聞広告では、こんなビジュアルでした。
 ↓  ↓  ↓

いつまでも、ただの“まちナビ”と思うなよ!
タグ :宝島社

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